生活困窮者の支援職として、自分たち自身を見つめなおすことの重要さを認識した一日でした。
6月21日に春風寮にて、山口県立大学 社会福祉学部社会福祉学科 内田充範教授、独立型社会福祉士事務所 NPO法人ほっとポット副代表 本田様、同法人専門相談員 石川様に来寮いただき、交流会を開催しました。当法人からは春風寮 満生と福山、浜川荘 吉田主任(現 地域包括支援センター入新井 管理者)の3名が参加しました。
交流会開催のきっかけは、内田教授による春風寮入居者へのインタビューと、ほっとポット様の春風寮見学が同時期でご依頼をいただいたことです。それぞれで開催するよりも、より多くの目線で情報交換ができる機会と考え、内田教授及びほっとポット様へ同日の開催を提案し実現に至りました。
着席直後より話が弾み、気づいた時には終了の時刻となる熱量での話し合いとなりました。内田教授にはインタビュー時間を割いてまで、熱く支援についての思いを語っていただきました。また本田様、石川様とは、春風寮と同じ無料低額宿泊所を運営するスタッフとして、お互いが苦労している点や、改善に関するアイデアの共有などを、尽きることなく話し合えました。
春風寮は無料低額宿泊所の中の日常生活支援住居施設の認定を受け、4年目となりました。私たちは入居者の方々に、入居後1年以内で地域生活に戻っていただくことを目標とし、課題解消の支援に取り組んでいます。今まで在職した職員の努力もあり、年度を重ねるごとに、入所者の「地域に戻り暮らしたい」という思いを実現するノウハウも蓄積されたという実感もあります。
一方で、入居者の方々の外出に同行し、代弁機能として立ち会うことや、地域に戻られた方への相談相手役など、「どの程度・頻度で実行するか」など模索中の支援内容もあります。
職員の「やりたいこと」が、入居者の満足に繋がるためには何を工夫すべきか。新しい取り組みの時間を確保するために何が必要か。この答えとして、ただ前に進むのではなく、今ある業務を振り返り無駄を省くこと。職員が改善を考え、提案できる環境を維持すること。前だけ見るのではなく、実行したことの振り返りの時間をより多く確保すること。そして今回の機会のように、悩みや疑問を共有できる仲間を、事業所から少し離れた法人内外で作ること。自分たちが、今何ができて、何ができないのかを知ることの意味を、今回の交流会で強く意識しました。
改めて内田先生及びほっとポットの本田様、石川様には、今回お越しいただいたことを感謝いたします。また相談ができる機会を楽しみに、さらにより良い施設づくりに取り組んでいきます。
日常生活支援住居施設
春風寮 満生
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吉田 (水曜日, 07 8月 2024 07:37)
非常に有益な時間でした。内田先生、本田さん、石川さんに感謝です。
自分たちの現在地を知る意味でも、法人の垣根を超えて交流していくことが重要だなと思います。
内田充範 (金曜日, 09 8月 2024 09:43)
春風寮さんの入居者の方々への支援に対する熱い思いが伝わってきました。入居者の方への「外出同行」、「代弁機能」、地域移行後の「相談相手役」などは、奥田智志さんの進められている伴走型支援そのものと考えます。課題は山積でしょうが、実現されることを心より願っています。
春風寮満生 (金曜日, 09 8月 2024 14:49)
吉田センター長、お忙しい中参加いただきありがとうございました。客観視できるよう努力を続けます。お互い頑張りましょう!
春風寮満生 (金曜日, 09 8月 2024 14:52)
内田先生、当日はありがとうございました。中途半端にならないためにも、今ある業務をしっかりと形にしつつ、職員全員で取り組んでいく所存です。